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マイクロ法人を、実際に作ってみた ——素人がつまずいた5つのこと(設立編)

2026年9月22日 公開

前回の記事で、「高すぎる国保をなんとかしたくて、マイクロ法人を作りはじめた」という準備編を書きました。

あれから、いよいよ本当に動き出しました。

この記事でわかること

  • 売上の見通しがないまま会社を作る、その怖さ
  • 自分で設立して、実際につまずいた5つのこと
  • かかったお金、ぜんぶ

つまずいた5つのこと(先に一覧で)

先に、どこでつまずいたかを並べておきます。急いでいる方は、ここだけでも。

#つまずきどうなった
1住所が1字違う定款を作り直し。気づかなければ5,000円
2事業目的をまとめて貼った番号が二重に。1つずつ入れ直し
3資本金はどの口座へ?答えは「自分の個人口座」
4入金当日は明細が出ない翌日に。しかもPDF不可
5法人口座が作れないいまも進行中

正直に言うと、怖かった

マイクロ法人の設立の日が現実になる日が近づくにつれて、少し怖くなりました。

本当に会社を作っていいのかな? 売上の見通しがたっていないのに、先に会社を設立して会社の存在を否認されたらどうしよう。

その結果、社会保険料を下げるつもりだったのに、手間と費用だけかけて国保に戻ることになったら、無駄になるな……と考えて、ズルズル先延ばしにしていました。

でも、このまま待っていても国保が高くなることはあっても、安くなることは無い。えいや! の気持ちで動き始めました。

まず確かめたのは、マイナンバーカードでした

動き出して最初にやったのは、マイナンバーカードの「署名用電子証明書」の有効期限の確認でした。

発行から5年で切れるもので、これが切れていたら電子定款も登記も止まってしまいます。幸い、問題ありませんでした。

会社の実印は、作らないことにしました。オンラインで申請する場合、印鑑の届出は任意だからです。必要になれば、登記が終わってからでも届け出られます。

決めた6つのこと

会社を作るには、先に決めることがあります。私が決めたのは、この6つでした。

  • 商号(会社の名前)……本業と暮らしを守る、もう一つの柱。そんな意味を込めた名前にしました(具体的な名前は、ここではそっとしておきます)
  • 事業目的……インターネットでの情報提供、ウェブサイトの制作運営、動画コンテンツ、広告業、電子書籍など6項目。※農業は入れません。定款に書かないだけでなく、実際にもやりません
  • 本店……自宅(山口県)。定款には市までしか書きませんでした。同じ市内で引っ越しても、定款を作り直さずに済むからです
  • 資本金……100万円。1,000万円未満は厳守、設立からしばらく消費税が免税になるためです(令和8年現在。第2期は売上や給与の額によって課税になる場合があります)
  • 決算期……8月。申告作業が9〜10月の閑散期に来るように
  • 設立日……9月7日。登記を申請した日が、そのまま会社の誕生日になります

つまずき1:住所が1字違うだけで、作り直し

いちばん危なかったのが、これです。

freeeの会社設立サービスで定款ができたのですが、住所の書き方が食い違っていました。

印鑑証明書〇丁目〇番〇号(漢数字まじりの正式な書き方)
定款〇-〇-〇(ハイフンでつないだ書き方)

⚠️ ここが落とし穴

登記では、印鑑証明書のとおりに書く必要があります。行政書士さんの申込フォームにも「1字でも違う場合、認証されません」とはっきり書かれていました。納品されてから気づいていたら、修正に5,000円かかるところでした。

さらに厄介だったのが、freeeで住所を直しても、定款は自動では作り直されないことです。「未完了に戻す」から作り直す必要がありました。ダウンロードし直しただけでは、中身は同じままでした。

事前にAI秘書とじっくり相談していたので、会社設立の作業自体は簡単に進みました。ただ住所入力で、印鑑証明の住所と「1字でも違う場合、認証されません」のところで何とか気づいて修正出来ました。

入力しながら、念のためAI秘書と一緒に画面を共有しながら進めていて気づけました。一人だと気づかないままで差し戻しになっていたと思います。

つまずき2:事業目的を、まとめて貼ってしまった

事業目的の入力欄で、1つの欄に5つまとめて貼り付けてしまいました。

すると番号が「1. 1. …」と二重になってしまい、1つの欄に1つずつ入れ直すことに。小さなことですが、最初は分かりませんでした。

つまずき3:資本金は、どの口座に入れるの?

銀行口座に資本金を入れるけど、これはどの口座? まだ法人口座はないのに、どこに入れておけばいいんだろう? 100万円を入れて、その口座は触ったらいけないの? いろいろ分かりませんでした。

答えは「自分(個人)の口座」でした。会社の口座は、会社ができてからでないと作れないからです。そこへ資本金を振り込んで、その通帳の記録が「ちゃんと払い込みましたよ」という証拠になります。

ただし、口座選びで1つ引っかかりました。GMOあおぞらの個人事業主用の口座は屋号が付いていて、印鑑証明書の氏名と一致しません。それで、個人口座の楽天銀行にしました。

つまずき4:入金したその日は、明細が出せない

資本金100万円を楽天銀行へ入金(ATMで50万円×2回)しました。当初の予定よりずっと早く電子定款が来て、freee会社設立にログインして定款作成ステップを進められるようになっています。

早速、今日入金した楽天銀行の明細を出そうとすると——入金した当日の明細は、まだ出せませんでした。

翌日、明細をPDFでアップロードしようとすると、PDFでは受付されないようで、pngかjpegに変換しないといけませんでした。

さらに、複数枚のファイルをアップロード出来ると書いてあるのに、2枚のファイルをアップロードするとエラーに。結局2枚の変換と結合をAI秘書にやってもらって、無事に作成ステップを進められました。

🍅
AIだとすぐに対応出来ましたが、意外とここで時間取られるかもしれません。

断ったこと:月15,000円の顧問契約

電子定款は、行政書士法人へ5,000円で依頼しました。freeeの会計ソフトを年間契約すれば0円になるのですが、会計は別のソフトを使う方針なので見送りました。

そのグループ会社の税理士法人からは、月額15,000円の顧問契約の案内もいただきました。これは、お断りしました。年18万円になります。

小さく長く続けるための会社ですから、ここは自分でやることにしました

申請した日のうちに、会社はできた

申請するまでは、ズルズル先延ばしにしていましたが、やると決めてからは淡々と進めました。とは言え、やっぱり申請ボタンを押下する時は緊張しました

freee電子申告・申請の「送信が完了しました」という画面
押した直後の画面。あっけないほど、あっさりしていました

そのあとの流れは、こうでした。

日時できごと
9月7日 午前11時すぎ申請受付のお知らせ
9月7日 夕方5時すぎ登記手続完了の通知
9月8日法人番号の指定

申請したその日のうちに、登記は終わっていました。

あまりに早く会社が出来たので、あっけないというのが実感でした。

💡 ただし

登記にかかる日数は、法務局や時期によって変わります。私の場合がたまたま早かっただけかもしれません。

つまずき5:法人口座が、いちばん手こずった

法人口座は必要なので、すぐに取り掛かりました。でも、これが一番予想外に手間取りました。

正直に言うと、まだ終わっていません。この記事を書いている今も、進行中です。

ここは書くことが多くなりそうなので、決着がついたら、あらためて1本の記事にします。

設立のあと、すぐにやること

法人口座のほかに、税務署への届出があります。

  • 法人設立届出書……設立から2か月以内(令和8年現在)
  • 青色申告の承認申請……設立から3か月が目安(令和8年現在。正確には「3か月を経過した日の前日まで」)

こちらは期限に余裕がありますし、e-Taxで送信出来るので、これから取り掛かります。

かかったお金、ぜんぶ

項目金額
印鑑登録証明書10円
電子定款の作成手数料5,000円
登録免許税60,000円
合計65,010円

印鑑登録証明書の10円は、コンビニ交付です。下関市が令和9年3月まで10円キャンペーン中で、通常は300円。お住まいの市区町村で違います。

資本金100万円は会社の財産になるので、出ていくお金ではありません。

会社の実印を作らなかったので、その分の数千円も浮きました。

AIと画面を見ながら、進めました

今回いちばん助かったのは、入力しながらAIに画面を見てもらえたことでした。

住所の食い違いも、明細の変換も、一人だったら止まっていたと思います。

一人だと気づかないままで差し戻しになっていたと思います。

※この記事は、私自身の体験と執筆時点の情報にもとづくものです。税金・社会保険・制度の取り扱いは人によって違い、年によっても変わります。サービスの料金や機能も変わります。実際に判断されるときは、必ず公式の情報を確認し、税理士・社会保険労務士などの専門家にご相談ください。

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